"「やればできる!」の研究―能力を開花させるマインドセットの力" (キャロル S.ドゥエック)
この「より早く適切に学べる人」とは、間違えから学習する能力が高い人のことを言っているようです。
失敗を恐れるな、失敗しても学ぶことはたくさんあるという話はどこかで聞いたような話だなと思うかもしれませんが、そうではなくて、このブログで紹介されている研究結果に非常に驚きました。
生徒を2つの群に分けて、簡単なパズル問題をさせて、半分の生徒は知性を褒めて(「あなたは頭がいいんだね。」)、半分の生徒には努力を褒めた(「一生懸命やったね。)そうです。
その結果、どうなったか、努力を褒めた群は、難易度の異なるパズル問題を選択させると、より難易度の高い問題に挑戦するようになり、最終的なテストの正答率もあがったという結果が出ているようです。
一方で、知性を褒めた群は、どうなったかというと、プライドを守るために、間違えを恐れて、簡単なパズル問題を選び、また、難易度の高い問題は、すぐに挫折しまう傾向になってしまったということらしいです。
私がおもしろいなあと思ったのは、学習している課程でその努力を褒めることで学習者が成長していくということではなくて、知性を褒められた生徒がどういう影響を受けたのかという点です。
「あなたは、頭がいいね。」「優秀だね。」という声かけは、一見、指導者から学習者(学生)への褒め言葉のようにみえますが、むしろ、成長を妨げる要素となっている可能性があると思いました。
というのも、思い当たるふしがあります。今、病院実習を受け入れている学生は、きっと、「優秀だね。」「頭いいね。」と子供の頃にさんざん言われて育ってきたのではないかと思うからです。
私は、病院実習でスタートラインがどこであろうと、本人が努力をしてこれだけ成長しましたということがあれば、そこを評価するように意識しています。
「努力を褒める」ことが間違えではなかったと確信したブログの記事でした。本もAmazonで買いたいと思います。
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