2011/08/11

【課外活動】プロフェッショナリズム教育の必要性とあり方


医学教育学会でのシンポジウム「プロフェッショナリズム教育の必要性とあり方」を聞きました。もともと、興味があったので、10分くらい前から会場に入っていい席に陣取って講演を聞きました。

小さめの会場ではありましたが、最終的には、満員で立ち見もかなりおられたようです。同じ大学の先生は、人の多さに諦めて別の会場に行ったと言われていました。

シンポジウムの内容はというと、とても、興味をそそられるお話ばかりでした。といっても、普段、聞き慣れない哲学用語がたくさんでてきて、チンプンカンプンという部分も…

そもそも、プロフェッショナリズムという概念自体が、抽象的で社会学的な側面を多く含むので、すっきりとしたプロフェッショナリズムとは?という定義すら、説明することは難しいようです。

シンポジウムの内容を文章にするのは、とても難しいのですが、私が講演を聞いていて、プロフェッショナリズム教育を行っていく上でのヒントになるかなあと思ったことを3つほどあげます。

1.プロフェッショナリズム教育は、システムとして対応する
2.ホンネとタテマエがあることをロールモデルとして自覚する
3.患者との関わりなど、情動に訴える教育方法を考える

1つ1つ説明すると長くなるのですが、なぜ、プロフェッショナリズム教育に私が興味を持つようになったのかというと、薬学教育の中で、まだまだ、不十分なところだと思うからです。

医学教育の中でも必要性は叫ばれていて、シンポジウムとなると大勢の先生が来られて、熱心に勉強されています。

薬学教育の中では、ヒューマニズムという部分が、プロフェッショナリズム教育に通じる部分は、あると思います。患者との関わりや情動に訴える教育、チーム医療などが実施されています。

が、しかし、じゃあ、医療者として薬剤師として、患者や社会に対して果たすべき責任について、学生が理解する機会が、薬学の学部教育の中でどのくらいあるのか?というのが、私の疑問です。

プロフェッショナルとしての薬剤師を座学だけで、理解することは不可能であることはわかっていますが、それでも、プロフェッショナリズム教育を受けいている素地がないと実務実習をこなすだけで、プロフェッショナルと呼ぶにふさわしい薬剤師として育っていくかというと、そうではないと感じています。

従来の教育方法で、学部で勉強してきて、実務実習へ学生がやってきたとき、まったく意味がないとは思いませんが、臨床の現場にでたときに、学生が得るものがすごく少ないと思います。

かなり抽象的な話で、的を得ないですが、今回のシンポジウムでより強くその必要性について感じたことは間違いないです。

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