photo credit: ROSS HONG KONG via photopin cc
仕事で患者さんと話をしていると、「元気で好きなことをして、ころっと逝けたらなあ〜」とよく言われる。
担当している患者さんは、70代から80代の元気な方が多い。旦那さんが先になくなっていたり、兄弟はみんな逝ってしまったと話をされたりする。
人生の最期をどうやって終わりにするか、人生の先輩方の話を聞いているといろいろと考えさせられる。
土曜日の朝、7時頃に母から電話がかかってきた。こんな早い時間に電話がかかってくることはない。そして、完全に取り乱している。
親戚のおじちゃんが、心筋梗塞で急に亡くなったという訃報だった。
それほど血のつながりが濃いわけではないが、祖父母と同じくらい幼少期に面倒をよくみてもらった。なので、昨年、11月の結婚式にも出席してもらった。
結婚式では、元気そのもので、お酒も飲み最後は楽しく踊っていた。心底、結婚式は楽しんでもらえたようで、写真を持ってみせにいったときには、本当に喜んでいた。
75歳前後、少し血圧が高いくらいで、特にどこも内科的に悪いところはなく、元気に過ごしていたのに、こんなこともあるのかと思ったが、お風呂場で心臓が止まり、家族が気づいたときには…という状況だったらしい。
病院から自宅に戻っていると聞き、会いに行った。おばちゃんが言うように穏やかな顔だった。
葬儀用の写真を家族が探していたが、なかなか、正面から撮っている写真がない。ならばということで、結婚式のときに写真の中ににいいのがないか探してみた。
まさか、こんなことに使うことになるとはという感じだが、とてもいい笑顔で写っている。
親族のテーブルで一緒に撮った写真で少し赤ら顔でピースをしている写真が笑顔で良かった。葬儀屋さんがなんというか知らないけど、この写真が一番おじちゃんらしい顔だと思う。
急なことで驚きあんなに元気だったのにという残念な気持ちでいっぱいだが、好きなことをして好きなものを食べて最期は長い時間苦しまずに亡くなったのだと思えば、残された家族は少しは救われる。
長く病気を患って亡くなるのか、元気でコロッと逝くのか、選ぶことができるわけではないけれど、どちらにしても、明日、何かあっても自分の人生に思い残すことのないような毎日にしたい。
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