2011/11/03

【実務実習】教える側の信念

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最近、教える側の信念がどれほどまでに、学ぶ者の可能性を引き出すかを考えるようになってきました。指導者は、可能性を引き出すと同時にダメにしてしまうこともある、そういったことがだんだんわかってきました。

指導者側が、学生にとって無駄な教育だと思って指導すると、例え、言葉にはだしていなくても、学生は無駄だけどやらないといけないのかというメッセージを受け取ってしまうということです。

なんでも、効率が求められる時代です。学生も無駄なことに時間は使いたくない、将来に直結することをしたいという学生も多いです。就職難という現実的な問題もあります。

でも、お互いが、無駄だと思っている教育や実習が、どれだけ悲惨なものか。双方にとって、得るものが少ない、つらいだけの学習の場になってしまいます。

病院実習において、受け入れる側の心構えとして、その学生の将来の希望と直接結びついているわけではないけれど、この経験が必ず生かされるときがくると信じることがとても重要だと思います。

学生にとっては、何が大切で何が役に立つかなんて、あとにならないとわからないものです。

就職したばかりの頃、アメリカの薬剤師の方が講演会のため、日本に来られたときに、講演後にお食事会に同席する機会がありました。

ご夫婦でこられていたのですが、奥さんとおはなしをしていて、日本の薬学部の大学院教育は、基礎研究をやっていて、臨床と結びついていないとぐちをいってましたら、こう言われました。

Education in no waste.

そのときは、そうかと思いましたが、本当の意味でピンときていなかったように思います。今、思い返してみると、なお一層身に染みます。

目の前で起こっていることを何に生かすか、それはどんなことであろうが、社会に出てこれからという学生にとって、とても重要なものだと思います。そのプロセス自体に意味があると思っています。

そこを伝えられるように頑張っていきたいです。でも、教育ってすぐに成果が見えるわけではないので、気長に構えないといけませんが。


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