"発想法―創造性開発のために (中公新書 (136))" (川喜田 二郎)
毎年、実務実習のSGDで使っているKJ法ですが、もともと、KJ法について知ったのは、実務実習指導認定薬剤師のためのワークショップで用いられていたからです。
自分で体験してみて、なんんとなく、こんな風にやるんだなと思って、学生にも、ディスカッションをするときの手法として、使えないかと考えました。
実際、自分がこうやってやるんですよーとちゃんと学生に説明しないといけないので、元になっている考え方を知っておこうと思って、買った本です。
1967年に初版が発行されているので、40年以上前に、著者が考えた方法です。今のように、パソコンやインターネットがなかった時代のお話です。
それでも、古いなあという感じはありません。むしろ、現在のビジネスシーンでこそ、活用されるべき手法だと思います。なので、KJ法については、ビジネス書などで、引用が多いように思います。
グループでのディスカッションを活発にするためにKJ法を用いることが多いと思いますが、もともとは、論文執筆のために集めたデータを著者が一人で整理していくために考えた発想法が、KJ法だと私は理解しています。
インターネットでも、KJ法について、多くの情報をみることができますが、元々の考え方とは、少し違っていたり、オリジナルのkJ法について訓練を受けずにKJ法についてのセミナーを開催したりする場合があるようなので要注意です。
私としては、【実務実習】プロフェッショナルとしての薬剤師に求められることのような抽象的なテーマを話し合う場合に、とても有効な手段だと思っています。
問題は、盛り上がるのでいつもかなりの時間がかかってしまうという点です。もともとの原著では、あーでもないこーでもないと考える時間が何時間も必要と書いてありました。
KJ法は、なかなか奥が深く、ひと通りは、読んでいますが、また、きちんと読み返したいと思っている本です。
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